ヌカエビ・ギャラリー・7
(孵化後4、5日のゾエア)



数百匹に膨れ上がったヌカエビ人口も、
入荷直後のロックシュリンプの安易な投入によってか、
ほぼ壊滅の憂き目をみてしまいました。
死体や弱った個体が、闇夜で黄緑色にボーッと光り輝くという奇病(発光バクテリアの仕業?)が発生。
連日99%換水の末に生き残ったのは、♂一匹、♀二匹。。。。
夏の終わりと共に、卵巣が黄色く発達して、ようやく抱卵。
しかし立て続けに脱卵。(どうもこのヌカくん達は初産の脱卵率が異様に高い)
二度目の産卵でやっとゾエアに御目に掛かれました。
(写真右下に下向きにくっ付いているのが孵化後4、5日のゾエア)


孵化後4、5日経過したゾエアです。
ゾエア達は頭を下向きに、やや前方を向くような形で、ふわふわ泳ぎます。
泳いでいるというよりは、漂っている、あるいは流されているというのに近いものがあります。
何かに触れたりするとピンピンと元気に跳ねます。
虫眼鏡で見ると、腹肢がありません。
大人のエビが泳ぎに使うヒラヒラが全く生えていないのです。
それでも姿勢を維持し、スピード調整や、ある程度の方向チェンジは行なえる不思議さ。
小さくて透明ですが細長いので、長さ的には3ミリありそうです。
孵化直後のゾエアは、これより二回り程小さく、さらに逆立ちに近い状態で浮遊します。


左の個体は糞をしているのかな?
トリートメント・タンクの延長飼育なので、
特にゾエア用に植物プランクトンを増やしておく事もなかったのですが、
なんとか4,5日経過して大きくなっています。
自然度が低いので、前回の繁殖よりも生き残り数は少なくなりそうです。


ゾエアの状態でも頻繁に着底します。
スポンジフィルターは、表面に餌となるバクテリアが多いのか、よく留まっています。
底面に降りる事も非常に多い。
降りては泳ぎ、泳いでは降りの繰り返し。


底面に降りてなにやら漁っている様子。
周りの白い物は親エビに与えた餌が残ってカビた物。
この下は小型のプラナリアの巣窟。
親エビの食べ残しが多いせいで、プラナリアの繁殖がすこぶる良い。
水質が悪くない事の指標動物ですが、食べられないか少々不安。
ゾエアは着底したまま少しくらいの移動はこなします。
歩脚で歩いているのか、ツマツマする「手」があるのかは不明。
カビの上にも平気でとまります。


もう一匹の♀の抱える卵にも目が確認出来る様になりました。
中卵型ということで、小卵型よりは卵の数は少なめです。
「稚エビ」になる二、三歩手前で生まれてきますから、なんとか淡水で繁殖できるわけです。
この調子で個体数回復が出来ればいいのですが...


今回のヌカエビ繁殖時の水槽データ(2004年9月)

水槽:幅36×奥行2×高26
フィルター:Wブリラントフィルター
照明:なし (孵化後はPG15W1本24時間照射)
底床:なし
水温:無加温 26℃〜28℃
水質:不明(直射日光下に1昼夜から2昼夜汲み置いた水道水を溜めたもの)
生体:ヌカエビ成体3匹(うち雌2匹)、ケンミジンコ少々、小型のプラナリア多数、カワコザラガイ少々
餌 :プレコタブレットの欠片(5x5mmほど、毎日一個ずつ)
水草:なし
肥料:フローラプライド(正常な効果がやや疑問な10年もの)規定量より多めに添加
アクセサリ:なし
水換え:週一回1〜2リットル
水槽の維持日数:約2ヶ月

2004/09/23 

その後 【ヌカエビギャラリー・7-2 着底した稚エビ

その後 【ヌカエビギャラリー・7-3 若エビと、そして成エビ

 

 

ヌカエビの詳細は⇒こちら


前へ】【次へ

えびギャラリー目次

inserted by FC2 system