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テナガエビ
湖沼産♀



湖沼産と思ってまず間違いないと思われる雌の個体です。
雄と同じ石の下に居て、抱卵までしていました。
お相手はその雄かもしれません。

卵は汽水型よりはやや大きめに思えます。
つぶつぶが比較的良く目に付きます。


こちらはゾエア放出後の雌。腹節の中がからっぽです。
雄同様に頭胸甲側面のm模様が薄いです。
弧を描く部分のみが残り、縦線二本は消えています。
それほど大型の個体ではありませんが、
2歳は越えていると感じます。
1歳と思える抱卵個体も採れますが、1歳だと、ここまで黒っぽい色素は持ちません。
“スジエビが抱卵している”のと大差ない印象です。
それに比べれば、かなり色が濃く、
大きさも大きく、しっかりとした存在感を持ちます。
腰の部分にも、明色のラインと暗色のラインが並んで入っています。
ヒラテテナガエビでは明確な模様で、
ミナミテナガエビにもやや存在しますが、
マテナガには、この部分にしっかり模様が入る個体はあまり存在しない印象です。
参照⇒湖沼産1歳と思われる個体


歩脚の指節が長いのが分かります。
雌には、歩脚の関節ごとに橙色の斑点が見られます。
テナガエビやミナミテナガエビの1歳未満の個体は、
スジエビと混同される事が多いです。
手もさほど長くなく、関節が黄色や橙色、そして胸の横にm模様が濃く出ている為でしょう。
「やや手が長く、関節が黄色で、黒い模様があればスジエビ!」では、
テナガエビやミナミテナガエビの若い個体は全てスジエビになってしまいます。
胸の横の模様が「m」なのか「逆さハ」なのか、
腰の一本線があるのかないのかくらいまでは見たほうが良いと思います。
参照⇒見分け方1】【見分け方2
大型個体なら、肝上棘や触角上棘といった棘も比較的見易いですから、
ルーペで確かめてみても良いと思います。(背中から見ると見易いです)
スジエビサイズの若い個体では、それらの棘は見難いですから、
模様を見たほうが簡単かもしれません。
参照⇒テナガエビの肝上棘・触角上棘


ハサミの部分には、それほど毛が生えていません。
それでもミナミテナガエビほどすべすべではないようです。
こんな角度から見ると、意外と手が長く太い事が分かります。
ヌマエビ類は触角の長さの違いが雌雄判別に大きく貢献しますが、
テナガエビ類は、腹節の膨らみくらいしか判別箇所がないように思えます。
この写真だと雌雄判別が難しい感じです。

2008/08/26


 


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