[戻る]


テナガエビ・ギャラリー02
抱卵



テナガエビは共食いが非常に多いエビで、
互いの脱皮時を狙って食べ合い、殺し合う事が多いので、複数同時飼育がむずかしいです。
脱皮時以外でも常にいがみ合い、つねり合う「高ストレス状態」が普通な方々・・・。
採集地でも一網で2、3匹捕れることから、自然の状態でも仲の悪さは大差なさそうです。

同種が最大の天敵なのではないかと思える生活ですから、
脱皮した柔らかいメスがまともに交尾を出来るのか大いに疑問が湧くところですが、
これがよくしたもので、大きなオスの長〜い腕の中で安全に脱皮できるそうな。
雌雄の区別なく攻撃し合っている普段の姿からは想像できない光景ですね。
ロックシュリンプにもガーディングといった行動が見られましたが、
彼等には御互いを食べ合う風習はありませんから、テナガエビのオスほどの苦労はなさそうです。

テナガエビのオスの長く伸びた「手」は、メスに危害が及ばない面積を広く取れる事と比例します。
より手の長いオスの方がメスへの攻撃を遠距離で排除でき、安全に子孫を残せますから、
この繰り返しでオスの腕はどんどん伸びることになるのでしょう。
写真の抱卵個体は、腕の長い大型の雄の居ない水槽で産卵したメス。
足が一本取れて、ヒゲも一本切れています。


2004/09/03


[戻る]

inserted by FC2 system