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日本産(本土産)淡水エビの繁殖形態 (卵の詳細な大きさではなく、概念としての三つ)
●大卵型(大卵少産型) 淡水繁殖・・・浮遊幼生期を持たない直接発生
ヌマエビ科カワリヌマエビ属
ミナミヌマエビ 静岡県焼津以西 ※釣り餌名“ブツエビ”、“タエビ”だが、値段や量から考えると比率は低そう
シナヌマエビ、コウライヌマエビ等のミナミヌマエビと近縁の外来亜種群 日本全国に拡散中
(釣り餌の残りの遺棄、水槽で増え過ぎたペット遺棄などが原因のよう)
※商品名“ミナミヌマエビ”
※釣り餌名“ブツエビ”、“タエビ”
テナガエビ科スジエビ属?
スジエビ大卵型? ※釣り餌名“シラサエビ”、“モエビ”
(釣り餌経由の外来個体群と思われるエビが定着している可能性が高そう。釣り餌の遺棄が原因のよう)
●中卵型(中卵中産型) 淡水繁殖・・・浮遊幼生期間があるが淡水中で稚エビ化する
テナガエビ科テナガエビ属 本州、四国、九州
テナガエビ湖沼・河川静水域個体群
テナガエビ科スジエビ属
スジエビ湖沼・河川上流域個体群 九州以北の日本全国 卵の大きさや幼生期間は各地各様
ヌマエビ科ヌマエビ属
ヌマエビ北部−中部群 (旧ヌカエビ+旧ヌマエビ大卵型) 東日本、東海、近畿、北陸、山陰、琵琶湖など
卵の大きさや幼生期間は各地各様
●小卵型(少卵多産型)両側回遊型・・・海に下る、ゾエアの発育に汽水が必要なタイプ
テナガエビ科テナガエビ属
ヒラテテナガエビ 西日本を中心に黒潮の当たる沿岸に河口のある河川
ミナミテナガエビ 西日本を中心に黒潮の当たる沿岸に河口のある河川
テナガエビ河口域個体群 本州、四国、九州 (両側回遊は行わないよう)
テナガエビ科スジエビ属 日本全国?
スジエビ河川下流域群 (スジエビ湖沼・河川上流域群とは別種のよう)
ヌマエビ科ヌマエビ属
ヌマエビ南部群(旧ヌマエビ小卵型) 西日本を中心に黒潮の当たる沿岸に河口のある河川
(北海道になんらかの人為的移動が行なわれた模様)
※商品名“ミゾレヌマエビ”で知られる。 商品名=種名ではない。
※ヌマエビ北部−中部群とは別種。
ヌマエビ科ヒメヌマエビ属
ヒメヌマエビ 西日本を中心に黒潮の当たる沿岸に河口のある河川
ヤマトヌマエビ 西日本を中心に黒潮の当たる沿岸に河口のある河川
ミゾレヌマエビ 西日本を中心に黒潮の当たる沿岸に河口のある河川
※古くからこの名で観賞用に売られるエビはヌマエビ南部群
トゲナシヌマエビ 西日本を中心に黒潮の当たる沿岸に河口のある河川
日本本土の淡水エビは、現在このような感じで繁殖しているよう。
予想される生息分布のイメージ
※北海道の外来種の侵入地はまだ限られているよう。
※北海道や沖縄含む全国に、スジエビの外来種も放されている可能性が大きい。
※混ざって入っている珍エビ、正体不明エビも同じ。←個体数が少なければ定着には至らないかもしれない
(“シラサエビ”、“モエビ”といった輸入釣り餌の残りの遺棄が原因のよう)
2010/06/30 岩
2010/07/01 更新
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