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購入ミナミヌマエビ(シナヌマエビ類)とレッドチェリーシュリンプとの交雑実験(2) 〜産卵〜


あっけなく抱卵

レッドチェリーシュリンプの雄を、購入ミナミヌマエビの雌のみの実験水槽に放してから2日目。
抱卵している雌エビを発見です。
ちょうど産卵を終了したばかりといった感じで、
水草に逆さにつかまり、卵をゆさゆさ振り、脚で卵をいじっているところでした。

ブラックミナミに成りかけ?の、背中一本線タイプのメスが抱卵。吻が短めのタイプです。

前日にチェリーの雄達の「抱卵の舞」を確認していたので、
産卵は期待していましたが、無事に脱卵する事もなく完了のようです。
完全な「男子禁制」になっていましたから
ここの水槽で抱卵個体を見るのは久〜しぶりの出来事です。

交雑って何?といった感じで餌を食べてます
その翌日には別の個体も抱卵していました。
前日の雌も抱卵したままですから、
無精卵や脱卵の心配は無さそうです。
死卵や無精卵は当日のうちにカビが生えて腐ってしまいますから、
母エビが抱えてゆさゆさ揺らして管理している卵は生きていると思って良いと思います。
このまま無事に経過すれば3週間後くらいに「チェナミ」が誕生しそうです。


次々に産卵しています(^^;
現段階では、額角が中くらいの長さのタイプが産んでいます。
額角が長い巨大なママさんは「閉経」してしまったのか、卵巣が確認できません。
栄養を摂らせて、額角の長いタイプにも産卵して欲しいところです。


巨大な雌の卵巣はスカスカになっています。
魚が居なくなってから、水槽のエビが全体に色彩が薄くなり、
赤味が強くなって来ました。
赤くなるのは夏バテの可能性もあるので、より水温に注意が必要かも。

現時点での結論としては、
「“ミナミヌマエビ”として観賞魚店等で販売されているシナヌマエビの仲間の雌個体と、
レッドチェリーシュリンプの雄個体との組み合わせでは、交接・受精・産卵・発生に至る場合がある」
となるでしょうか。
亜種ごとの産卵機会を無駄にしたくない場合は、混泳に注意が必要かもしれません。

ミナミヌマエビ×レッドチェリーシュリンプ交雑実験【水際喫茶室
http://osampo1.hp.infoseek.co.jp/shrimp/rcs01.htm
こちらの実験とは、エビの素性・雌雄・結果が全て真逆です(^^;
純国産ミナミとは、今後とも混ざって欲しくない気はします。

※これほど簡単に混ざってしまうと、
レッドチェリーシュリンプの“純粋さ”も怪しいのかもしれません。
登場当初より赤が薄くなった理由だったりして・・・(^^;
(疑ったら切りが無いですが)

 


※備考
中国大陸からの輸入ミナミの場合、亜種が多いので、どの亜種かの特定は難しそう。
チェリーとほとんど同種の色彩変異レベルもあるでしょうし、
別種といってもよい場合もあるかもしれませんから、
一口に“ミナミヌマエビ”といっても、
チェリーとの間で簡単に産卵してしまう場合もあれば、
全くしない場合もあるかもしれません。

新たに琵琶湖へ侵入したシナヌマエビ?
http://www.lbri.go.jp/omia/80/omia80.htm
外国産ヌマエビ類が特定外来生物に指定されるのは時間の問題かも

ノコギリヌマエビ(トロピカルシュリンプ)
http://www2u.biglobe.ne.jp/~niwasaki/department/toropikarusyurinnpu.htm
レッドチェリーと最も相性が良さそうなのが、
同郷のノコギリヌマエビ(トロピカルシュリンプ)に思えますが、
両種が混ざって生息しているとすれば、逆に最も混ざりにくい組み合わせにも思える。

 

あとは、
無事に発生が進むのかどうか。
無事に孵化するのかどうか。
そしてF1同士で繁殖ができるのかどうか。
と続きますが、先の長い話です。

しかし、これだけ多くのタイプが入って来ているのを考えると、
意味の薄い実験にも思えてきます。
ミナミヌマエビとされて販売されているエビのタイプごとに実験すれば良いのでしょうけれども、
水槽と気力が足りません(^^;

 

2005/08/22


交雑実験(3)〜孵化】に続く


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