ヌカエビの鼻先に付いた、エビヤドリツノムシと思われる白い生物。
エビの額角の先端付近によく付く。共生か寄生かは不明。
(共生だとしても片利共生の方でしょう。エビに利益は無さそう)
なんらかの食物をエビから摂取しているように思いますが、
その場合、血なのか、皮膚表面なのかは不明。
単に居心地の良い場所として住み処を借りているだけなのかもしれません。
エビは環境の良い場所に動いてくれますし、
敵が来れば逃げてくれます。
もちろん、エビごと食べられてしまえば、それまでですが・・・
乗っているエビに脱皮されると、当然一緒に脱ぎ捨てられてしまいますから、
その時彼等はどうするのか不思議でしたが、
エビヤドリツノムシ自身にも乗っているエビが脱皮間近であることは察知できる様で、
脱皮直前のメスから、交接目的で近付いて来たオスに
素早く乗り移るのを目撃できました。
オスの長い第二触角をヒルのような動きでピョコピョコピョコピョコっと伝って移動。
素早く額角の先端付近に潜り込みました。
触角上約2cmを3秒程度で移動してしまいます。
かなり素早い身のこなしを持った生き物です。
(察知できるとするなら、エビの血流に依存している可能性も。
脱皮直前に甲殻が剥離して、血流が止まった為に、あわてて移動開始?)
しかし、このオスが脱皮する時にはどうするのでしょう?
オスの脱皮に反応して抱卵の舞いを起こす粗忽なオスも居ますが、
移動を可能にしてくれるほどの接近は少ない。
そう考えると、普段のエビ同士の採餌行動時などに
案外自由にエビの個体間を移動しているのかもしれません。
個体が多ければ、触角の先端付近がぶつかり合う事は日常茶飯事。
鼻先に付いている理由は移動のし易さの為とも思えます。
最も安全なのは、通常はメスに付き、脱皮時にオスに移動、
機会があればメスに戻る、という事になりますが、はたして?
(脱皮するエビに、脱皮後も乗り移れれば、それに越した事はないですが・・・
額角付近から脱ぎ捨てられる殻のへりに移動して飛び乗る?
あの運動能力ならそれも可能かも)
鰓腔(頭胸甲の裏側内)にも潜り込んでいるのが、外側から白く透けて見える場合も多い。
移動能力は高く、エビの体の上を動き回り、頻繁に出入りしている様。(2005・07・22)
駆除には塩水を使うと良いそうです。
詳しい塩分濃度は知りませんが、
エビは海水程度の塩分濃度には耐えるという話を聞きますから、
それ以下の濃度で短時間の塩水浴を試してみるとよいかもしれません。(2005・07・22)
2005/06/12 岩
ヒルミミズ(エビヤドリツノムシ?)リンク集
◆ミナミヌマエビの頭部などに「モヒカン」状態で並ぶものと同じ種類なのかも。
http://unyan.fc2web.com/tokoton-ebi_5.html
◆ヒルミミズ レッドチェリーシュリンプに寄生(2006・10・02追加)
http://rcsi.exblog.jp/
「寄生虫」をクリック
◆白モヒカンのことか?(2006・10・04追加)
http://www.miyagi.kopas.co.jp/JSFS/PUBS/FS/E_point/71-3e.html
ほぼ一番下
“ザリガニ類以外の甲殻類からヒルミミズが発見された日本で初めての事例”
ヒルミミズなる生き物は2003年以前には日本に居なかったようだ。
すでにヌカエビに寄生しているのは発見済み。
(エビヤドリツノムシの方かもしれませんが)
今後うまく日本のエビが共生していけるのかどうかが心配。
◆エビに寄生するこのタイプの生き物には、
ザリガニミミズとも呼ばれる「ヒルミミズ」という、赤くてやや大きめの種類もあります。
http://www.cosmos.ne.jp/~miyako-m/htm/news/040415.htm
◆http://www.geocities.jp/ris_miyako_islands/history/041030.html(2006・10・02追加)
100匹付いていても平気なら、やはり共生なのかも。(この赤いのは恐らく白モヒカンとは別種)
参照⇒【エビヤドリツノムシ(その2)】
2005/06/22 画像追加
2006/10/06 リンク追加