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レッドチェリーシュリンプ07
先祖返り?



レッドチェリーシュリンプのみの水槽に、
ちょっと見慣れないエビの一群が泳いでいるのを発見しました。
腰の部分に太くて濃い独特な模様を浮かばせています。
萌葱色の体に唐突に表れる木の葉のような模様。

この個体は、卵巣が発達している雌のようです。
卵巣の左右にも斑点が一つずつ見られます。
同腹の子が育っているようで、似たサイズの雌雄が10匹以上居るようです。


透明感の高い体に、規則性の高い斑紋があります。
体に細かいくすみ等がない為に卵巣などもクッキリ見えます。
その淡色の地と濃色の模様のコントラストが激しいエビです。
腰のハの字の強さと共に、特徴的なのが

赤○で示した部分にある斑紋。
背中から見ると、六つの黒班として良く目立ちます。


特徴的な部分を示すとこうなります。
胸脚の付け根の等間隔線や腹節下部の点などは、
低グレードのビーシュリンプや、ニュービーシュリンプ、
ゼブラシュリンプ(タイガーとは違う地味なエビ)などにも共通に入っている場合も多いです。
Neocaridinaに共通性が高い模様でもありますが、
我が家のミナミ系にここまでくっきり出たのは初めてです。
特に、青○で囲った斑点と太くて濃いハの字模様は
今まで、ここまでくっきりする個体はありませんでした。

市販シナヌマエビ類のミックス”の水槽でも斑紋が強めの個体はほんの少し居ます。
しかし、極めて少数で、ほとんどの個体は目立った斑紋を持ちません。
ややハの字などを持つ個体も、他の模様との混生のような形でハの字も存在する程度。
透明感があまりなく薄汚れた印象で、ハの字の自己主張も相当控え目。

ところが、その“市販シナヌマエビ類のミックス”とレッドチェリーを交雑させた水槽の個体には、
ハの字の主張が非常に強い個体が多くなっています。

この写真の個体は、シナヌマmixとレッドチェリーの交雑水槽に居る個体。
交雑していないシナヌマmixには見られなかった太いハの字があります。
その他の黒線も非常に太くて強いです。
レッドチェリーシュリンプを掛けたら、明らかに太いハの字を持つ個体が増えました。
やや見にくいですが、画像の一番下に居る
背中しか見えない個体のハの字も太くて濃いです。

市販ミナミの子孫達とレッドチェリーを交配させて生まれた個体達は、
似たような灰色のエビではありますが、
その模様自体は、“市販ミナミの子孫”とは、がらっと変わってしまいました。
この混血達には今回見付けたエビほどの透明感はなく、
いろんな模様の上に、ハの字の濃さがより上回って発現しているような形なので、
今回発見したエビとは、生成された系統は違いそうです。

 


こちらは♂の個体達。
奥の個体は見たことのない模様をくっきり浮かばせています。
目の後ろやや下にある斑紋と、腰の一番凹んだ部分にある大きな斑点、そして、太くて濃い「ハの字」。
体には細かい色素胞がなく、透明感が高いです。
ここまで綺麗だと、これ単体で飼ってもイイかもと思ってしまいます。
広義の“ミナミ”の中では最上級品です。

手前もおそらく同腹の♂だと思いますが
こちらはやや斑紋は薄く、色も緑色が濃いです。
よくある“ミナミのオス”といったイメージですが、
よく見ると、上の♂と同じ位置に斑紋はあります。

このような斑紋の濃さの違いは♀にも見られました。

斑紋の薄いタイプの♀。
ハの字や斑紋の太さや濃さは低いですが、萌黄色や体の透明感は一緒。
おそらく同腹と思われます。
斑紋の強い系と薄い系は半々くらいの比率です。

私的に、
・レッドチェリーシュリンプしか入れた憶えのない水槽で突然現われた。
・頻繁に色の薄い個体や、過剰なオスは取り出している為、ここ数ヶ月の間に生まれた一腹。
(特に♀は、腹節の形状からして、まだ一回も産卵していない)
・見たことのないほど濃い斑紋を有し、体の透明感が高い。
・市販ミナミの子孫にレッドチェリーを掛けたらハの字などの斑紋が濃くなった経験から、
レッドチェリーの原種は、斑紋の強いシナヌマエビの一種だろうという推測。
などから、
これは「レッドチェリーシュリンプが原種に先祖返りしたもの」ではないか、と
勝手に思っていますが・・・・・はたして・・・・・?

 

2006/08/22

 

先祖返り?(その2)へ続く


 


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