雌ばかりなレッドチェリーシュリンプの謎
赤いエビのニューフェイスとして登場したレッドチェリーシュリンプ。
ミナミヌマエビの台湾の地域変異という説が大きいようです。
最近は、チェリーとミナミの交雑情報も良く聞かれるようになりました。
実物を見ても、かなり良く似ており、ミナミヌマエビ特有の背中のハの字模様も同じ部分にあります。
このエビ、ショップで見る個体は、ものすごく雌が多いのですね。
高価で真っ赤な個体を置いているショップほど、「ほとんど雌」という傾向が強いです。
レッドチェリーの雌は卵巣が真っ黄色なので、遠目でもすぐ見分けがつきます。
「真っ赤な雄」を探して何度も覗くのですが、居ないのですね、真っ赤な雄が・・・。
ミナミヌマエビは地域変異が多いエビのようで、深い青だったり、赤だったり、真っ黒だったりと、
いろんなカラーバリエーションを見る事が出来ます。
しかし、この色が多く乗る個体は雌の大型個体が多いのです。
我が家のミナミヌマエビは極めて普通の薄茶色ですが、それでも大型に育った雌には茶色の模様が多く出現し、
ちょっと見た感じでは、同じ大きさの雄とは別種に見えます。
雄はほとんど色が乗らず透明に近い状態のまま。
つまり、ミナミヌマエビ系のエビには
「雌にだけ色彩がのる」という特性があるのではないかと思われるのです。
レッドチェリーがミナミヌマエビと同じような傾向を持った亜種レベルだとすると、
ショップにある個体が雌ばかりである現象は頷けます。
真っ赤な個体が揃っているほど高値が付きますから、レッドチェリーが生息する台湾現地では、
赤い個体のみを選り集めて出荷しているものと思います。
無色の未成熟な♀や透明な♂は、値段を叩かれないように、おそらく出荷前にハネられるのでしょう。
こうして、ショップの高値が付きそうな真っ赤な個体は「雌ばかり」となるのではないでしょうか。
事実、特価品として売られていた色の薄いレッドチェリーシュリンプの水槽には、
やや茶色で透明な大型の雄が居ること、居ること。
ミナミの雄と同様に、さかんに水槽中を泳ぎ回り、脱皮直後の雌を探索中でありました。
2003/01/28 岩
実際に飼ってみると(2005・06・09)
【参照】⇒エビギャラリー⇒レッドチェリーシュリンプ、レッドチェリーシュリンプ・♂
ついに見た!真っ赤な雄⇒こちら(2006/09/09)