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レッドチェリーシュリンプ・♂



レッドチェリーシュリンプのオスは、体に比べて鼻先4本のひげ(第一触角)が相当に長い。
泳ぐと、ひげは弓なりになり、ちょっとヒドラを連想させる。
このオスは1.5cm程度の個体ですが、二次成長的なものが、かなり顕著な種類に思えます。
雄の体格的な成長はかなり遅い(あるいは止まっている?)ので、これでも充分に大人なのでしょう。
ミナミヌマエビでは、これほど雌雄の体格差が開いた経験はありませんでした。
感じとしてはヤマトヌマエビの雌雄くらいの差はあります。
このオスはやや赤味が強い個体ですが、模様自体は粗く、地がスカスカ。

ヒドラ


レッドチェリーのオスは腹肢もよく目立ちます。
畳んだ腹肢が、ちょうど股間の部分に束の様になり、
横から見ると腹節の下側が白く見えるほど。
実際、オスは泳ぎを得意とするようで、よく泳ぎまわります。
雄性突起もミナミと同じくらいに大きいので、哺乳類の陰嚢のようによく見えます(^^;。

泳いでいる時に、第二腹肢付近に白い丸いものがあればオスです。


雌ばかりなレッドチェリーシュリンプの謎】にも書きましたが、
実際に殖やしてみた感じでも、オスは明らかに赤が薄いです。
手前の抱卵しているメスの色と比べると、その差は歴然。
後ろの4匹は全てオスですが、赤っぽいミナミヌマエビみたいです。
なかには全く赤味のない個体も居ました。
「小さい+赤くない」では商品価値は上がりませんから、
真っ赤で高価な荷は、雌ばかりになってしまう率は高そうです。
塗り残しのない「真っ赤な♂の大型個体」が居たらかなり貴重なのかも。


ミナミヌマエビにも比較的よく見られる腹節背面の「ハの字」模様の連なり。
簡単なミナミの識別にも使われているようで、
http://homepage1.nifty.com/~ayuayu/topics0528.html
そんなところからも、ミナミヌマエビの色彩変異レベルと思われましたが、
両種が交雑する事はなかったという実験結果もあります。
http://osampo1.hp.infoseek.co.jp/shrimp/rcs01.htm水際喫茶室
かなりきっちりした実験で、交配しないという結果が出ています。
うちにもミナミがいっぱい居るので、これはやってみたいところです。(購入ミナミだけど(^^;)

上の写真の左下で、餌を食べている雌の背に雄が乗り、
鼻先(第一触角4本)を下に下げるような行動をしています。
これは他のエビでも見られる、雌に交接を促す行動のようですが、
レッドチェリーの雄では、脱皮をしていない雌に対してもこの行動が頻繁に見られます。

まだまだ脱皮しそうにない雌や、すでに抱卵している雌にも乗っかります。
雄に乗られたメスは、背を屈めて拒否の姿勢をします。
グッピーやブラックモーリーなどの雄は、一日中、交尾する事しか考えていないかのように、
雌に交尾をせまって雌が鬱陶しそうにしている光景をよく見るものですが、
それとやや近い物があります。

本当の脱皮を行なった雌が居る状態では、やはりオスの追尾行動は激しく、
跳び回る雌の体力を心配することも多い。
まだ過剰な交接行動によって雌が死亡するほどの個体数ではないですが、
そうなりそうな要素は持っていそうです。(♂の精力はミナミより高そう)
※体格差によって軽減されれば嬉しいところですが。

【参照】⇒エビの共食いについて

【参照】⇒脱皮直前の雌に乗るヌカエビの雄
※ヌカエビの場合は、数十分後に脱皮が確実な場合にのみ見られる行動。


すでに抱卵している雌に乗ってロデオ(^^;。
雄が小さいので、雌は気にする素振りもなく食事に専念。
ミナミよりも開放感あふれる南国イメージのエビ。

 

2005/06/17

 

♂の真っ赤な個体を見ることが出来ました⇒【真っ赤な♂】2006・09・09

 


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