見慣れてしまうのが一番!
エビの見分け方や特徴が文章で説明されていても、
正直な所、「わからない」のが普通だと思います。
結局、見慣れてしまう事が一番です。
(小卵をたくさん抱いていて、模様のよく出ている個体を並べてみました)
●眼から斜め下にあるV字状の「ワンバウンド模様」
●卵を抱えた部分にある4つの「〜」
●そしてその2つの模様の間にある3、
そして「/一/」のように繋ぐ4など、
下の図にある特徴に着目して見てみると面白いと思います。
説明に使った個体です。
ワンバウンド模様、/一/、四つの〜、腰の不鮮明な帯などが、
ミゾレヌマエビの模様の特徴です。
「日本のヌマエビ」というと、だいたいこんな色・形。
どの種類も一緒に見えるかもしれませんが、
よく見れば、それぞれの種の特徴があります。
V字状のワンバウンド模様、卵を持った部分の4つの〜が鮮明。
模様の特徴が極めて濃く出ている個体。
ワンバウンド・四つの「〜」・腰の帯の特徴などがよくわかります。
「ワンバウンド模様」の1が薄く、
第一触角柄部から顎、首筋のラインが濃い個体。
このような「暗転」した模様パターンになる場合があるのもミゾレヌマエビ。
腰の帯も薄い。「〜」もやや不鮮明。
そんなミゾレヌマエビを正面から見ると、「逆さYの字」の黒い模様があります。
横から見た場合に、この模様が透けて見えるわけです。
色は薄いですが、模様の特徴はよく出ています。
ワンバウンドの2はどんな個体でも太くくっきりしているので、
ここだけでも「ミゾレヌマエビだ!」という見当はつきます。
赤っぽい個体。卵の上にある「〜」や、眼の後ろのV模様。
腰の出っ張った部分にある不鮮明な帯も赤。
赤い色が出ている個体。
すべての模様の特徴がよく出ています。代表的な模様配列。
(体型は随分となだらかですが)
この個体の拡大写真はこちら
茶色の大型老成メス。
老成した雌は、背中が白い筋になります。
こういう色彩になってくると、別種と思われがちです。
模様の量が極めて多いですが、
・ワンバウンド
・4つの「〜」
・「/一/」
は、赤茶色で全部太く出ています。若いエビと共通の模様です。
ミゾレヌマエビは模様からの種類判別が容易な部類です。
最も容易なヤマトヌマエビなら、
わざわざ額角など見ずに「ヤマトヌマエビ!」と判断できるわけですから、
この方法は有効に使うべきかと思います。
ミゾレヌマエビと取り違えられるほうが普通の「ヌマエビ南部群」も、これと同等に容易ですから、
意外な事に、混同されていた二種は、
模様からの判別では、まず間違えないくらい独特な模様を持っていることになります。
参照⇒【ミゾレヌマエビとヌマエビ南部群の見分け方】
模様を見さえすれば、どちらも、主なヌマエビ類7種の中では、見分けは簡単な部類になります。
模様を見ずに、体型だけで判別しようとしても相当に難航するのが予想できます。
ましてや額角や眼上棘を見て判別するなんてことは普通できません。
額角や棘での判別方法は永久に一般化される事はないでしょう。
模様を見れば簡単に、ほぼ種名に近い状態で、エビと接している事が出来ます。
きっちり、くっきりな個体だけではありません
上記には、模様の特徴を憶える為に、模様の良く出た個体を並べてあります。
実際にはもう少し模様の薄い個体や、模様のやや乱れた個体もあります。
その個体の中に、どれだけ特徴通りの模様を見出せるかです。
変則的に見える個体
目からの1も途中で途切れ、3も途中に欠けがあります。4は薄いです。
腰の帯も一本のみがクッキリ。
しかし、大きな手掛かりである2は鮮明です。
抱卵部分の「〜」は、まずまずあります。
一見、変則的に見えますが、模様の位置自体は一緒です。
変な所にある訳ではなく、あるべき所にありますが、
模様が途切れ途切れになっている為、少し戸惑うかもしれません。
模様が薄い個体
けっこう多いのが、こういった透明なタイプ。
薄くてなかなかよく見えませんが、
模様自体は、あるべき所にあります。
こういった個体でも日を改めて見直してみると
クッキリしていたりもします。
右奥に居る個体は、ミゾレそのものの模様を表わしていますから、
ピントのボケた顔だけでも分かると思います。
2007/11/08 岩
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